真色ーシンシキー



「六!」



とつぜん、自分の名前を呼ばれた。



不思議なことに声は上から降ってきていた。


六唯は空を仰いだ。視界には緑の葉と、太く育った木の幹や枝とが映った。



それに紛れて、




手を振る…



…人影。




「おはよ!六!!」



…………。



「九(ここ)…。」