心に愛を



視界が滲みそうになる。


苦しいよ・・泣いたら少しは楽になる?




でも、涙を流せば空人がいないことを確かめることになりそうで、イヤだった。



滲む視界の中に、空人の原稿用紙が入ってきた。



あたしと出会ってからずっと書き続けていた。





あたしはそれを手に取った。
まだタイトルはなかった。



「見ないでよー」なんて声が聞こえてきそうで、あたしは少し笑った。




一枚、一枚ゆっくりとページを捲る。







「空・・空ちゃん・・」






物語の主人公はあたしで、あたしと空人が出会ってから、今までの出来事が書かれていた。