心に愛を



「結乃!
髪切ってー?」





同居生活にもだいぶ慣れていつしか空人は「結乃ちゃん」じゃなくて、

「結乃」って呼ぶようになっていた。






そんな小さな変化が嬉しかった。






「はーい。
そう言えば空ちゃん髪伸びたね」






あたしは慣れた手つきでハサミを取り出して、髪を切っていった。



もうこの部屋のどこに何があるかは分かる。






お金のないあたし達は、こうやってお互いの髪を切っていた。




素人が切るんだから、ジグザグになったりする。








その姿を見て笑いあっていた。