LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)

■体育祭

あっという間に体育祭の日

長い開会式の後、校庭の隅を走ったりストレッチしたりする奴がいる

『気合い入ってんなぁ~?』
『洋は練習に走らねーの?』

和之はそう言って俺の顔を覗き込む
それが妙にカンに障る

俺は和之の鼻を強く摘んだ

『いたッ 痛いって!!』
『10000も走るのに、練習でも走れってかぁ?!』
『ごめんよぉ!!』

涙を流しながら謝る和之に、思わず深い溜め息が出てしまう

ついに来てしまった
10000mの日が…

マジ走りたくねーよぉ…

そんなふうに思っていると4組のテントから1人の女が1組に向かい走ってきた

理香だ…

『おはよ 理香は何か出るの?』
『出ない出ない! ジャンケンで勝ったし!』

ケラケラと笑う理香

『いーよなぁ…』
『あはは! それよりいい事教えてあげる!』
『うん?』

理香は俺の耳元でコソッと話すと悪戯な笑みを見せた

「盛り上げるために今年の借り物は全部「好きな人」って噂だよ?」

マジかよ…
借り物って奈穂が出るやつじゃん…

だからといって俺が何か出来るわけでもない
それにさっきからしつこいくらい10000m出場者を呼ぶ放送が…






そして放送に従うままにスタートラインにつく

《位置について… よーい…パンッ!》

ピストルの音と共に24人ほどが一斉に走り出した


【借り物は好きな人】

あの言葉で完全にエンジンが全開になった俺は勢いよく先陣をきった


1位になんてならなくていい
借り物が始まる前に学校に戻ればいいんだ

借り物に出られればそれで…