エールミー!



***



「なぁ…咲坂。好きな女の子くらい、

怪我させないように守ってやれよ」




理乃が用事があると言残し
音楽室を出ていき、
部屋には赤音と咲坂だけが残った



チャラい赤音がいつもと違う、
真剣な態度でいる



「なにをいってるか、

全く分かりません。会長」




一方咲坂は冷たい顔つきになって、
赤音を睨んだ



「そんなん隠したってバレバレだ。

お前が京ちゃんのこと好きだって」




赤音はさらに顔をしかめて、
いつもと全く違う形相になる



「会長、俺のこと知ってますよね?

だったらわかるでしょ?

俺はもう誰とも付き合う気なんてありませんから」




「アイツのことを・・・

いつまでも引きずるつもりか?」




「引きずってなんかいません。

今も繋がっていますから」





そう言い残した咲坂は、


いつもより早い足取りで、部屋をでた