自分も足に目をやる
痛む場所がぷっくり腫れていた
「ちょっと!沙田ちゃん!
なにそれっ!?めっちゃ痛そう…」
楽器の音がうるさくて
何がおこったのかよくわからない状態で
あっただろう理乃さんが
私のもとにやって来た
「理乃さん…」
「大丈夫?歩ける?保健室行こっか」
「はい…すいません、
肩貸してもらってもいいですか?」
歩けるは歩けるが、
助けてもらったほうが負担がすくない
「俺がおんぶしてやるよ。ほらっ」
理乃さんの後ろから
ひょこり現れた陸先輩が、
私の前でかがんだ
いや…ちょっとまてまて!
「だめですよ陸先輩!
だって先輩私より小さいじゃないですか!」
体重だって私のほうが重いだろうし…っ
「バカ、沙田ちゃん1人くらい
どってことない!」
「でも……」
「ほらっ」
「陸先輩・・・意地になってません?」
「なってないわ!!」
・・・なってるし・・・、
「…じゃあ…失礼して…」

