他のメンバーたちも
会長のつくった曲で各自練習している
・・・ってか作ってあるって・・・
バンドにするって
勝ってに決め付けてたのか・・・
理乃さんは
『あいつのつくった曲なんか
弾きたくないけど、…しょうがないわね』
なんて言ってた
ちなみに歌詞は
私が考えることになってる
会長がボーカルがかいたほうがいいって…
私音楽には全然無関心だからなぁ…、
ちゃんとできるかどうか…
「じゃあ…最初から」
「うん…」
せーの、の合図で
二人同時に音を放つ
咲坂くんがお手本となって
私がそれを見ながら真似る
ゆっくりゆっくり
音が繋がる。
「……できたじゃん」
「ほんとだ!」
目がぱっちりと開く
できたっ!
咲坂くん…すごいっ
「ありがとっ!咲坂くん!」
感激して、勢いよく隣にいる
咲坂くんに顔を合わせた
顔があと、
少しで触れそうなくらい…近い
「………っ」
窓からもれるオレンジ色が
咲坂くんと混じる
咲坂くんと目はあったまま、
どんどん熱くなる
少し赤くなった・・・咲坂くんの顔...
――――ゴンッ

