「でも本当、沙田ちゃんって

見た目と違って良く喋るんだね!」




見た目と違って…
その言葉にコンプレックスを感じる


自然と苦笑いをしてしまった


すると、それに気付いたのか理乃さんが



「私は、ギャップがあって魅力的だと思うな~、

沙田ちゃんは美人だし」



「……っ」



言葉に詰まる


えへへって笑う理乃さんに

正直救われた




自分のコンプレックスは

コンプレックスに見えて

意外と長所なのかもしれない




ちょっとだけそう思えた




「なー、おい。

ずっと黙ってはいたけど、俺はのけ者かぁ?」



「「あ…」」




そういえばずっと陸先輩をほったらかしていた



「俺もいるぞ」



横にいた咲坂くんはじと目で私達をみた


「あは…ごめんごめん……咲坂くん、

ありがとう…私を生徒会に誘ってくれて」


咲坂くんが居なかったら

私は理乃さんと関係を持つこともできなかったし

生徒会のひとは優しそうだし…

咲坂くんと友達になれてよかった



私は咲坂くんに笑みを見せた




「………」




咲坂くんはそっぽを向いてしまった。



…?




(へぇー、なるほどね。)




なんだか理乃先輩の視線を感じたきがする



「理乃ちゃああん、京ちゃあああん!

俺のこと忘れてなあい?」


(すっかり忘れていたが)赤音会長が私と咲坂くんの
後ろからスキップする軽快な様子でやってきた





「忘れてましたぁ、糞バ会長」