1年のフロアは3階
階段を上がっている間にも、
咲坂くんは自分から話題を出せない
私を気遣って他愛もない話をしてくれた
もうずっと前から友達のような
そんな感じに付き合ってくれた
それがたまらなく嬉しくなって、
また体に熱がこもる。
なんか咲坂くんといると安心するなぁ
自分がきもちわるいくらい、
素直になる
ってか昨日はあんなに咲坂くんと話したのに、
なんで今日は話題がでないんだ!
「あ、そういえば
沙田はなんの部活にはいるの?」
「えっ、あ……うーん…部活かぁ」
正直なにも考えていなかった
クラスに馴染むことばかり考えてて
他のことなんか眼中になかった
「咲坂くんはなにやるの?」
「俺は、生徒会に誘われてるから
部活はやらないつもり」
「生徒会!? 1年生なのにできるの?」
「まぁ…俺は誘われたから…」
「………生徒会かぁ…」
ちょっとだけ、部活、
沙田くんと同じやつにしたかったけど、
生徒会じゃしょうがない・・・よな
「…沙田もやる?」
「へっ?」
咲坂くんが、プッと鼻で笑った
「だって…、
寂しそうな顔してるから」
…そ、そこまで顔にでてたのか!

