「たかが高校生と大学生が、理央奈の家庭環境まで変えてはやれない。それに、今はここにいられるとしても、理央奈が成長したらどうする?」


厳しいが的を得ている千暁の言葉に、亮は何も言い返すことが出来ない。

「いつまでも、俺らが守っているわけにはいかないだろ?……それに、お前らはただでさえ“暴走族”だ。理央奈を危険に巻き込まないとは言い切れない」


亮は、悔しそうに唇を噛みしめた。