亮が全てを話し終えると、理央奈の母親は亮に向かって腕を振り上げる。

「……っ」


亮は、受け入れようと目を閉じた。


「……………??」


しかしいつまでも、亮の頬に衝撃が走ることはない。


「私は……」


理央奈の母親は、小さな声で呟いた。


「…私は、あなたたちに怒れば良いのか、それとも感謝すれば良いのか……よくわからない」