しばし考え込むアイリス。


 足を止め、Route26号の道路を跨ぐ橋の欄干に身を寄せた。


「信じられない。雅治が、そんなイイ加減な男だなんて」


 なーんて…





 半信半疑のようだ。


 まあ、無理もないかもね?


 あれだけ、アイリスに親しく接して来た男なのだから。


 悪い男だと信じたくはないのだ。


 アイリスは顔をしかめ、頭を手でガシガシと掻き始めた。


「あーもう! 嘘で有って欲しいなぁ!」とまぁ、かなり動揺しているみたい。


 今度は私がアイリスに話しかけた。


「どうする?」


「どうするって?」


「今後、後藤雅治とどう接するかだよ? 事実を知ってしまったし、今まで通りの付き合い方じゃダメだよね?」


 アイリスは思わず、ため息付いた。


「どうしようかなぁ?」


 かなり、迷ってるみたい。






「いっその事、別れちゃう?」


「…」