私は呆れて、2人の喧嘩を制止続けた。


 この時、誰かが私の肩をグイッと掴む。


 振り返ると、一枝ちゃんの姿が私の背後に有った。


「離れて離れて」


「え?」


「下手に仲裁に入ると、勢いでケガしちゃうよ」


「ケガしちゃうって」


「ココは私に任せて」


 一枝ちゃん、笑みを見せてウィンク。


 ポカーンと見つめる私を横目に、一枝ちゃんは2人の所へツカツカと歩み寄った。


 丁度この時…


 アイリスは床に仰向けになり、リーダーが馬乗りになって相手の顔を押さえ付けている状態だった。


 一枝ちゃんは衣類の背中を掴むと、一気に後ろへ引き倒した!


 後ろの床に転がるリーダー。


 アイリスは興奮したまま立ち上がり、リーダーに襲い掛かろうとした。


 しかしこの直後に、一枝ちゃんから勢い良く背負い投げを受けてしまう。