「コッソリ…ってぇ、どう言う事ですかぁ?」


「カップルになった事を、他の人たちに悟られないようにしたって事」


「秘密…ってワケですかぁ?
 スッゴくハッピーな事だしぃ、みんなに報告しちゃえば良かったのにぃ」


 私はシーの顔を横目でジッと眺めた。


 彼氏Getの事を、アイリス自身が誰にも話していない事をシーは不思議がっている。


 私だって最初は同じように不思議がっていた。


 でも今では、アイリスの判断を理解しているつもりだ。


 なあに、サークル内の空気を読めていれば大体の理由が分かるのだから。


 でもシーの方は、勘が鈍いのか?


 その辺りの事情を認識出来ないでいるようだ。


「一言で説明すれば、女の妬みってヤツかな?」


「女の妬みぃ?」


「自分だけイイ思いしちゃって! 頭に来ちゃう! 許せない!
 こう言った、人を妬む女の悪い思いって事だよ」


「皆さん、そんな風に思っちゃうんですかぁ?」