――――――――― 入学して2週間がたった頃にはクラスにもだいぶ慣れ、友達だってたくさんできた。 だが、そんな日常が『彼』、 (いや“王子様”と言うべきか、)に出会い突如波瀾万丈な日々に変わってしまったのだ。 その日は掃除当番だった。 『莉里ちゃん、ゴミ捨てお願いできる?』 『うんっ!ラジャー♪』 と陽気な言葉を返し、美咲ちゃんを待たせているので急いでゴミ箱を両腕で抱えながら裏庭にあるゴミ捨て場に向かった。