『莉里~~!』

少し怒り気味にあたしの名前を呼ぶ美咲ちゃんが手を大きく振っていた。

『っ...、美咲ちゃん、ごめんね、』

走ってきたせいか、涙目になりながらも美咲ちゃんを見上げたあたしが言うと突然抱きしめられた。


キョトンとしているあたしに、
『もうっ、莉里ったら。その可愛さに免じて許してあげるっ』
なんて言われてしまった。


とりあえず、
『えへへ、ありがと』
なんて言うともっと強く抱きしめられてしまった。


「金城 美咲」とは中学1年の時、同じクラスになり仲良くなった。2年に上がりクラスが離れてもあたしと美咲ちゃんはずっと一緒だった。周りから見たら大親友って感じで、今もそれはかわらない。


美咲ちゃんは美人で性格もよく中学生の頃からよくモテた。

私は美咲が憧れだった...今も憧れだけど。