† 夜空の奇跡 †

「落ち着け。何もしないから。」


彼は私の心を読んだのか、そう
言った。


何よ偉そうに!


本当だったらそう言い返している。


でも、口も動かない。


そんな私を見て彼は笑いながら、


「恐怖で体が凍りついた
みたいだな。俺が暖めてやろうか?」



と言って、私の顎を上げて
"キス"をした。


!!


突然のことで目を瞑るのも忘れた。


「何するのよ!?」


私は急いで彼から離れた。


「キスだけど?」