「もしかして...北野さんの...娘さん...?」


「え?」


北野さんの娘?


たしかにあたしは北野だけど...


「聖夜...ちょっと来なさい」


「は?意味分かんねえし...ちょっと待ってろよ、由愛」


「あ、うん」


聖夜と聖夜のお母さんは別の部屋に入って行った


このコーヒー、美味しい


後でどこのコーヒーか聞いてみよう


「....」


でも、めちゃくちゃ気になる


手紙の差出人


...裏ぐらいは見てもいいよね?


ごめんなさい、聖夜のお父さん!!


「え...っ」


裏の名前を見て、唖然とした


なんで...どうして...?


3年前に出したはずの、手紙


『北野由愛』


あたしの...名前...


あたしの...字...


どうしてここに...?


どういうこと...?


あたしは知らず知らずの間に封を切った