「あたし...やっぱり...聖夜が好き...」


「ん」


「自分勝手で...ごめんなさい...」


「俺こそごめんな?由愛が苦しんでること...全然気づいてやれなくて...」


「え...?」


なんで知ってるの...?


「康祐がすっげぇ忠告してくれてたのに俺...知らない顔してて...由愛が1人で苦しんでるなんて俺、知らなくて...」


康祐君が...言ったんだ...


「由愛が走ってった後、先輩が由愛のことを全部教えてくれたんだ」


「...先輩が...?」


多分、一緒に居てくれた先輩かな...


「由愛の体や心はもう、壊れてるって。だから...俺にそばに居てやれって言われて...」


「先輩がそんなこと...」


言ったんだ...


「ずっと一緒に居たのは俺なのに...康祐や他の奴なんかに先越されるなんてな...」


「ううん...ううん...」


「由愛...もう1度...俺と一緒に居てくれないか...?」


「ん...」


「ちょ、涙が傷に入るって...」


聖夜が傷に触れないように涙を拭いてくれる


だけどあたしはどんどん涙が溢れてくる


「おまっ...俺がせっかく涙拭いてやってんのに...!!」


たった2日しか離れてないのに...


もう何年も離れてたみたいな気分