顔をあげて大丈夫ですって立ち上がる。 犬の垂れ下がった耳とうるるんっとした目が見えた、気がした。 「ーっ! よかったあっっ」 嬉しそうにふっている尻尾も見えた、気がした。 さっきとは全く違う男の人に見えるなんてゆっても間違いではない。 可愛いって思えちゃうのは誰だってそうだろう。 「え、あ、えと…。 あ、ありがとうっございますっ」 「うーうん! いーのいーの! こんな可愛い女の子をあやしいとこに連れてっちゃうなんて黙って見てられないでしょっ」