四人に祭を楽しむ様子は、見られない

最後尾の優男以外の三人は、回りに目もくれず
無人の野を行くが如く、大通りを突き進む


大通りを抜ければ、荘厳なる王城『アレル・カカス』がそびえている



「…ここで止まりましょう」


最後尾の男が声を掛けた


「…ああ」


銀髪の男は、立ち止まったものの、城を睨んだまま動かない


「…これ以上、進むと自分を押さえきれなくなりますよ?決行は、夜です」

「大丈夫だ」


銀髪の男は、にやりと笑い進行方向を変えた