アレルの町の人々は、彼らを避けるように道を譲った


彼らの持つ異様な雰囲気と姿が人々に本能的な恐怖感を与えたのだろう


四人とも、旅人風の麻のマントを纏っているが、非凡性を隠しきれてなどいない

一番、目立つ男は銀髪の青年で群衆から頭一つ飛び抜けている


右と左で色の違う瞳

整った顔立ちが逆に
人々の恐怖を煽っていた


その隣を歩く男は
黒髪の青年

一見、普通の青年のように見えるが細い眼は、刃のように鋭い



数歩下がって歩く男は
赤い髪を逆立てた小男

額にハチガネを巻き
鼻と口を黒い布で覆っている


最後尾を歩く男は
肩まである金髪を揺らしながら、群衆に向かって頭を下げている

気の弱そうな優男である


四人の異様な組み合わせは、どんな大道芸人よりも人々の眼を引いていた