「キキ…!?」
び、びっくりしたぁ…。
ヤバイ…ヤバイ!!
顔が熱い…
でもそれは―…
キキも同じみたいだった。
キキの顔は、りんごなんかよりももっと
まっかっかだった。
「ごめん!我慢できなくて…」
「ううん、…嬉しい。」
「ララ…?俺…」
「?」
「菊と、別れた。」
「本当!?」
「ああ」
嬉しい!嬉しい、はずなのに…
なんだかまだモヤモヤしてる。
きっとそれは…
キキの顔が曇っているから。
「キキ…どうしたの?」
「なんでもないんだ。
ララ、もうすぐ着くぞ」
「う、うん…」
なんだったんだろう…?
もしかして、まだ彼女に
未練がある…?
『"街角駅、街角駅"…―』
着いた。
ここからは…恐怖との、戦い。
残り時間、わずか3分。
「キキ、…じゃあね」
「おう…気をつけて帰れよ」
キキとの楽しい時間は、おしまい。
キキは心配そうな顔をして
私に気をつけて帰るよう言ってくれた。
