「寿命は余り長くないかと」
「えっ…」
「お父様は
末期のガンにかかっておられます」
やはりお父さんは
重い病にかかっていた。
末期のガン。
お母さんと同じ―…
私は怖くなった。
お父さんも死んじゃうなんて…
お父さんだけが
私の家族だった。
ずっと二人で生活してきた。
そんなお父さんが…
いなくなっちゃうなんて。
「先生…
お父さんを、よろしくお願いします」
「私達も、できる限りのことは
全力でやらせていただきますので」
お父さんは入院することになった。
私はバイトをしていないから
お金はお父さんに任せっきりだった。
お父さんが入院した今
私がお金を稼がないと
何もできない。
幸い、私の通っている
春波高校は
バイトを許している。
私の頭に即座に浮かんだのは…
