街角トレイン




「先輩、約束しましたからね」



私は…“はい”を選んでしまった…。
隼人のために。



この自分をすぐ犠牲にする癖
どうにかならないかなぁ…?



とりあえず
隼人がホームランを打たないことを
祈ろう。



でもやっぱり…
正直に言わなきゃな。
隼人に悪いし…。



頑張れ、ララ!



「…は、隼人さぁー…、私…
好きな人がいるんだ…。
それは、隼人じゃない。
こんな私とでも
付き合いたいって言うの?」
「はい。先輩は、先輩ですから」



隼人の目は…本気だ。



もともと綺麗に整った顔立ちだから
私はちょっとだけ…
かっこいいなって思った。



それでも私はキキくんが好きで。
キキくんと話してる時の胸の高鳴りは
隼人では、しなかった。



「まぁ…精々頑張りなよ」
「わかりました。先輩のためなら
俺はどんなことだってできますから」



神様、お願い!



こんな最低な私だけど…
助けてください!!