なんだろう?
キキくんが急に黙ったから…



顔も赤かったような…。



気のせいか。



「着いたな。降りるか」
「うん、そうだね」
「球技大会、頑張れよ」
「うん!キキくんも頑張ってね」



終わっちゃった…。
至福の時間。



また明日も…話せたらいいな。



「じゃあね」
「またな」



側から見たら
完全に恋人同士なんだろうな。



幸せ…。



*-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-*



最悪だ…。
さっきまで幸せだったのに。



「先輩♪頼みますよ」
「本気なのね」
「当たり前じゃないですかー」



地獄の球技大会の始まりだ。



「はいっ、先輩」
「…マジで?」



私に手渡されたのは…



「川本先輩が
“1”番譲ってくれたんで」



“1”の番号が刺繍された
ユニフォームだった。



「大丈夫っすよ♪背番号は関係ないんで」
「いや、そーゆー問題じゃないでしょ」
「とにかく、頑張ってくださいよ」



どうなることやら…。