街角トレイン




「へぇ〜、夏桜高校も
春波高校と関わること
禁じられてるんだね」
「うん…。俺らにとっちゃ
すごい不便っつーか」
「だよね!ほんと困る…」
「ララちゃんは
なんで夏高と関われないの
不便なの?」
「えっ…?それは、その…」



『キキくんに
会いに行けないないから』
なんて言えないよ〜…



「俺と会えないから?」
「えっ!?っ、ないないないない!!」



図星…。
ヤバい!心臓が飛び出しちゃうよ…!!



「冗談だよ。
そんな否定しなくても
いいと思うけど」
「いや…それはその…えと…」
「別に気にしてねぇけど」
「…その通りだよ」



私はキキくんに
ギリギリ聞こえないくらいの音量で
本当のことを伝えた。



「そういえばさっ!
前に私を痴漢から救ってくれたこと
覚えてる?」
「あぁー、覚えてなくもないけど」
「ありがとう。すごく助かった」
「…」
「?」