相談もなしに突然だった。 その時、あたしはユーゴに愛されてない、そう思った。 あたしのことはどうでもいいんだ。 ひとりぼっちにされるあたしのことなんか。 ユーゴなんか、ダイッキライ。 ダイッキライ。 大嫌い。 だいきらい。 仕事なんか、なくなっちゃえ。 アメリカなんか、なくなっちゃえ。 「理恵」 頭を撫でていたユーゴの手が、あたしの肩をつかむ。 何とか涙をこらえたあたしは、ゆっくりと顔を上げた。