“母さん,,,母さん,,,”
最近は、母さんが亡くなるときの夢ばかり見ている
今日から高1だって言うのに,,,
でも、珍しい
この俺が、目覚ましがなる前に目が覚めるなんて
流石に、高校の入学式だからこの俺でも興奮していたらしい
まだ4時だし、もうひと眠りしたいところだ




ん?
んんん???


時計,,,止まってない?
携帯を慌てて開く



『やべっ』


顔面蒼白で、下ろし立ての制服を掴み、飛び越すように階段をかけ降りた





『おい!親父!今何時だと思ってるんだ?!』
『8時半だが』
『そんな事わかってる!だから!今日入学式だろ?!』
『父さんは行かないって言っていただろう?』
『んなことわかってる!でも普通息子が寝過ごしてたら、起こすだろ』
『口動かしてないで、早く支度したらどうだ?』







それにしても、ひどい親だと思う
血の滲むような受験勉強を経て、入学した
都内有数の名門高校の入学式
いわゆる、息子の晴れ舞台だって言うのに,,,
適当な親だ
別に来てほしかった訳じゃない




ただ、親がくる入学式って
無かったから
嗚呼
カッコ悪