「………柚」
「ん? 何?」
「その指……」
―――さっきの朱希みたいに、
潤の視線は、あそこへ…。
「あ………う、うん……///」
な、なんか潤に見られると、
恥ずかしいな…//////
「―――明日、行きたくねぇ?」
「………ふえっ?ど、どこに??」
―――少しの沈黙のあと。
潤は突拍子もなく、
そんなことを言った。
「空港」
空港…?
「まさかそれって……」
「行くか?」
「い……」
行きたい!! けど……。
「行かない…」
行けないよ…。
「………どうして?」
「約束だから…」
旦那様…塁様との、“約束”……
…………ってあたし、
もう破っちゃってんじゃん!!

