「……うん。柚は無くても、俺は
あるから」

「あたしは、ない!!それに、仕事
あるから……」

―――良かった。

仕事を理由に、逃げられる。





「……潤」

「んあ? ……って、恭平…?」

―――不運にも、潤がすぐ近くで
仕事をしていたみたいで。




「………だから、柚の仕事……」

「―――わかった。柚。恭平とち
ゃんと話して来な」

―――恭平に勝手に、
話をつけられてしまった―…。



あたしは、

忘れようとしてるのに……。