…………だけどやっぱり、
“普通”は普通でも、
“いつも通り”の、
“普通”では、
決してないみたいで…。
―――潤の表情は、
“微妙”そのものだった。
「恭平、死んでるよ」
―――そう。恭平は死んだんだ。
「かろうじて働いてはいるけど…
ロボットみてぇだ。ただ、義務的
に、やんなきゃならねぇことを、
決められた時間内にやる。…ただ
それだけ。………感情は、一切動
いてねぇ」
―――恭平は、
人間のカタチをした、
脳も臓器もある、
“ロボット”になった。
「…………そうか」
―――そして、極めつけはこれ。
「しかも、柚が出て行った本当の
理由を、恭平は知らない」
「……は???まじで言ってんの???ソレ」
「あぁ」
―――ありえない。
あのクソ親父め。

