†潤Side†
「潤様。麗奈様。本日より、よろ
しくお願いします」
「………………」
“ゆ、柚…だよな???”
―――家(ウチ)に来た柚を見て、
一番最初に感じたのは、
“これ”だった。
「…………潤?どうかした?」
―――何も言わずに、
ただたたずむ俺に柚は、
不思議そうに、
顔を覗き込んで来た。
「否…なんでもねぇよ。まず、部
屋に案内するから」
「うん。ありがと〜」
………笑顔の、柚。
無理に作った笑顔とか、
そんなんじゃなくって。
本当に、
心の底から笑ってるような、
そんな笑顔を見せる柚。
…………どういう風の、
吹き回しだ?

