柚に、気持ちを伝えれた。

柚と、付き合うことになった。


それは
たまらなく嬉しいこと。


…………………だけど。

告られたあと…
ベットに入って、

寝ようと目をつぶったとき…

柚のカワイイ笑顔の次に
浮かんだのは…。


―――…桜の顔だった。


桜の悲しそうな顔。

もう…17年も
一緒にいるのに―…。

桜の笑顔なんて何千回も
見てきたのに―…。


なぜか…桜の“笑顔”は
思い浮かばなくって―…。

悲しそうに笑う桜の顔だけが―…

浮かんでは消え…

浮かんでは消え…を…

繰り返していた―…。