「あれ?今日は美希ちゃんいないの?」 「美希ちゃんは今日ちょっと体調が悪いみたいなんだー」 「ふーん…」 彼女に親友はいない。 何年も前に、先に旅立ってしまったから。 どんどん周りの人間が消えては増える、そんな場所で彼女は育ってきた。 面倒を見てくれていたお姉ちゃんお兄ちゃんは何時の間にかいなくなってて。 気付けば彼女がこの病院の最年長になっていた。