庶民♀♂御曹司【短編】




光芽は結衣のベッドに近づき、腰掛ける。



「出て行って」


「嫌だ。
せっかくのバレンタインを無駄に出来るか」



「私がもう…無駄にした……から、もうおしまいなの………」



光芽は、結衣から布団を引き剥がすと、ニコリと笑ってみせた。



「…ありがとな。」


「………」


「チョコは食えねぇケド結衣の気持ちはいてぇくらい伝わった」



「嘘つき。

ちょっと、怒ってるクセに……!」



結衣は光芽を押し倒して大声で叫ぶ。



光芽は押し倒されたことを良いことに、結衣の頭を引き寄せる。