やはり暑い体育館に入るとバレー部のランニングの声、バドミントン部のかけ声
男バスの声が聞こえた。
顧問が男バスの顧問に交渉に行ってる間、あたしは滉平さんの姿を探したけど
やっぱりいなかった。
「はい、じゃあ胡葉、憩、千明、莉子、梓で行け。」
あたしはシューズのすべり具合を確認して
コートに入った。
――――――――ピーッ!!!
試合終了のホイッスルがなり、あたしは床に座り込む、
「あっつい~」
結果は女子バスケの圧勝。
男バスのエースが今日は休みだったってこともあるけど
やっぱり勝つって言うことは嬉しかった。
「胡葉お疲れ~。」
「あ、お疲れ。疲れたね。」
胡葉はバスケ部専用のタオルで汗を拭いていた。
「あれ?そのタオルってどこにあるの?」
「あー、これ?2年がくれたけどたぶん部室かな~。」
「わかった、とってくる。」
部室は女子と男子の共部屋。
「あれ、鍵開いてる。」
中は換気扇が回っていて少しだけ涼しかった。
タオルを探していると棚の奥に発見した。
「あ~つ…。」
タオルをもって立ち上がろうとしたそのとき
―――――ガチャッ
音を立てて部室のドアが開いた。

