もしも世界が廻るなら




「美空さん、海斗くん!」



駆け付けたのは、病院の看護婦の一人だった。

美空の姿を見て慌てる彼女に、海斗は人差し指をたてて唇にあてた。



「美空さん…っ」



「いいんですよ」



「いいって…!」



美空はきっと今日で命が尽きることを知っていた。

時間がなかったんだ。

文句は山ほど言いたいけれど、それはまた彼女に逢ってからにしよう。