もしも世界が廻るなら




そもそも秋という観光客わんさかな季節。

何人もの客を相手にしておきながらその一人一人を覚えているはずはない。


よっぽど印象深いか、それとも絶対記憶能力の持ち主か…。



探し方に迷い、僕は公園を出て人混みの中に突っ込んだ。



ふと、見覚えのある茶髪。



「ミソラ…っ!」