駅の正面には大きな公園。


紅い樹にぐるりと囲まれた公園には意外と人は少ない。


近くに人力車を見つけた。



「すみません!…この子見ませんでしたか」


ケータイの写真を見せると、人力車の中年はしかめっ面をして首を傾げた。



「さぁ…女の子は最近顔の区別がつかねぇや」