もしも世界が廻るなら




ただでさえ短い命が更に短くなるだなんて。

そんなのはなにが何でも、御免、阻止しなければ。



「カイトは私を退屈死させるつもり?」

「なんでそうなる。
退屈死しないようにこうして毎日来てやってるだろう」


「毎日来てくれなくていいから、紅葉見に行こ」



「だめ!」



まるで子供を扱うように、僕はそのやり取りを本気にしていなかった。


いつだって、ミソラと僕はふざけあいながら笑い会って生きてきた。



だから――…冗談なんて、すぐに見分けられると思ったのに。