法螺吹きテラー



そういえば、と
思い出してもう1度窓を見た。

だけれど、そこにはもう誰もいない。


久々のいつものパターンだ。

先輩が言う。嘘だと。
そして何事もなかったかのように。


「そういや先輩たち、
七不思議になってますよ」

「そうか。
ちゃんと7つ揃ったのかい?」

「ええ、一応」


そう答えると、
先輩に促され、俺は7不思議を語った。



『留年ノート』
『手花』
『自分の頭でバスケをする霊』
『校庭の桜』
『理科室のホルマリン漬け』
『音楽準備室の子供』


さっきも聞いたばかりの話を。


「それで?7つめは?」

「7つ目はね、色々あるんです」