「なあ佐野君、こんな話を知ってるか?」 「はい、俺は終わりましたよ。 交代です。次は先輩どうぞ」 また始まりそうになった先輩の話を遮り、 腹筋・背筋の交代を促した。 さすがに、しながらは話さないだろう。 そう思った俺は、甘かった。 「あのな、夕方に教室でっ、 うたたねを、していた、生徒がっ……」 途切れ途切れながら、 先輩の口は止まらない 俺は先輩の足を押さえながら、 やっぱり怪談話を聞く事になってしまった