専属☆プリンス ―1st mission―

「あ、あのっ…」


「今は黙って走れ!」

問いかけも虚しく却下される。


私の前を走る見知らぬ彼。

何がなんだかわからないけど、ちょっぴり安心してる自分がいる。


広い背中

風になびくライトブラウンの髪


走っているせいかな…?
頬が赤くなるのが自分でもわかり、心臓の音がいつもにも増して聞こえる。

この人は…誰…?


それよりなにより触れ合っている、掴まれた腕がすごく熱い―――…。