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「な…、梨杏(りな)!大丈夫?!」


「……う…うん。紗英ちゃん?あれ…?私…?」


私を心配そうに覗き込むのは、親友の幡中紗英(はたなかさえ)ちゃん。


「良かった!梨杏、駅の階段で貧血になって落ちるところだったんだよ〜」


安堵の声をもらしながら、紗英ちゃんは状況がわからない私に説明してくれる。

どうやらここは駅の救護室みたい。


私はベットからゆっくりと起き上がる。