専属☆プリンス ―1st mission―

「しょーがねぇーなぁ。ったく、梨杏は相変わらず…」


何かを言いかけて彼は言葉を濁した。

そう言いながら、彼は私の腰に腕を回して抱き寄せた。

「／／／あっ、あの…」

目のやり場に困るんだけど、しかも手も！こう言う場合はどうするのぉぉ〜


私の態度を半分面白がりながら彼が口を開いた。


「那緒(なお)だよ。オレ、須藤那緒…まさか忘れてねぇーよなぁ？」

「…那緒…くん…？」


半信半疑で彼を見上げる。

ホントにあの…那緒くん？
子供の頃、近所に居た６才上のお兄ちゃん。

他の男の子が私をいじめると守ってくれて、でも那緒くんは私に意地悪する。

何で那緒くんは私に意地悪するのか聞いたら『梨杏をいじめて良いのはオレだけだから！』と言われた。

意地悪するけどやっぱり私を守ってくれるホントは優しい那緒くんが、私はちょっぴり好きだったなぁ…。