そうか…、お母さんだって経験した事がない事が起きるんだもんね…。
お母さんだって…怖いんだ。

大丈夫だよ、僕が守るよ。

「ありがとう…ノナ」

あれ、お母さんが返事をした。
どうやら僕は緊張のあまりに、思った事を口に出してしまったみたいだ。

僕はちょっと照れ臭くて、お母さんのお腹の下に潜り込んだ。

あっ、お母さんの震えが止まっている……よかったぁ。


そして………。

平成23年3月11日
14時46分18秒……

その時間を迎えようとしていた。