「無理…じゃ…。今から何百キロも南下するなんて…。」

「何百キロ!?どうしてそんなに!!」

オババの声に、残った仲間から反応があった。

「さっき、300キロ南にいるカマイルカの長老から使者が来た。『ここでも危ないと…。もう…沖へ出ると…。スナメリ衆は無理に動かず、体力の消耗をさけよ。』とな。使者も沖を経由して帰ると言っておった。」

そのオババの答えに、まわりの大人は息をのんでいた。