「くっそっ」 ちっとも落ちないフライパンに悪戦苦闘をしていると怒りの元凶の声がした。 「おはよう雄平」 顔を洗い終えたミリアは頬を染めた笑顔で雄平に挨拶をしていた。 あまりにも自分に対する態度と違うミリアに無性に腹が立った。 ─────なんだあれ!! 怒りをフライパンにぶつける様に洗い続けた。