「そんじゃ兄貴!行ってくんぜ!!」

「しっかり応援しろよ」

「おう!!」

比呂はにかっと笑って片手を挙げて振り向くと、大きな鞄を抱えて走って行った。


あの日から、3度目の夏を迎えていた。

比呂は中学に入学すると、応援団部に入部した。

俺が進めた。

比呂にも何かやりたい事を見つけてほしかったから。

3年になった比呂は団長に昇格したそうだ。

どうやら比呂の性格にあってたのかな?

なんにせよ、小学生の頃より生き生きしているようにみえる。

高校入ったらバイトして兄貴に楽させてやるなんて事は毎日の様に言ってる。

頼もしい弟だよ。

ちなみに今日はサッカー部の試合らしい。